農的生活の王様は田んぼだ!【二階から目薬・資本主義からスローライフ②】

昨日から農的な生活と現代の生活をいかに両立するか、という話をスタートしました。
こういう話は『イナコメ』に書いてますので、興味のある方はぜひそちらも読んでください。

なんで、わざわざそういう話が必要かというと、チャレンジしてもなかなかできない、非常に難しいことだからです。
もともとお金に余裕のある人ならやりやすいと思いますけども、僕みたいにお金にそんなに余裕があるわけじゃないという人はなかなか大変です。
全然スローじゃないのです。
めっちゃ忙しいですから。
はっきり言って、支出を下げて適当にバイトでもしてる方が、よっぽどスローになる可能性が高いです。

だけど、やっぱり農的な生活をしたい、そしてそんな生き方を継続したいと思ったら、経済的な問題、要はどうやって必要なお金を稼ぐかも、一緒に解決する必要があります。
農的な生活という毎日をお金に変えるスキル、と言い換えても良いでしょう。
そのスキルを獲得するのに、僕は10年くらいという長いスパンを考えています。
ちなみに僕自身、今、そんなことを試し始めて5年くらいです。
もうすぐ何か掴めそうな気がしています。
まだまだですけども。
気がしているだけという可能性もありますし。

僕がまずお勧めしたいのは、田んぼで米を作ることです。
畑で野菜じゃありません。
畑も良いのですが、まず田んぼです。
ここが非常に重要でして、理由はいろいろあります。

まず、米は僕らの主食になるということです。
毎日の食事のドーンとメインになるものです。
それを自分で作って自分で食べるって、すごいことだと思いませんか。
米さえあればどうにか死なないというか、米さえあればなんか幸せというか。
そして、自分で作って自分で食べると、これがまたうまいのです。
控えめに言って、3割増しにうまいのですよ。
今年の田んぼ1年分の経験も一緒に食べるという感じでしょうか。
このうまさは実際に経験しないとわからないでしょう。
だけど、やってみたら本当に3割でした、なんて連絡をもらうくらいですから、たぶん本当です。

そして、野菜なんかと比べて、米は売りやすいです。
それは米の保存性の高さによるものです。
野菜の多くは収穫したらすぐに売らないといけません。
きゅうりを、収穫して1ヵ月後に売ることはできません。
1ヵ月後にも売りたいなら加工食品にする必要がありますが、これは結構ハードルが高いです。
米なら収穫してから1年かけて販売しても良いのです。
何なら「熟成米」という道もあります。
そんなことやってる人はほぼいませんから、興味のある方は調べてみても面白いかもしれません。
とにかく野菜と違って販売する期間に余裕があるので、多少は楽であるということです。

さらに、田んぼは基本的にはほぼすべての作業が機械化することができます。
僕は5反という広さの田んぼをしています。5反といえば、5000㎡、1500坪です。
田んぼの規模としては兼業農家的な広さで、とてもじゃありませんが普通は生計は立てられません。
だけど、その広さで、例えばきゅうりを全面に植えて世話をする事は絶対無理です。
家庭菜園レベルでも経験のある人ならわかるでしょう。
きゅうりじゃなくても、トマトでも茄子でも無理です。
それは手作業が多く入るからです。

基本的に米づくりは、完全に機械化することができると思っていいです。
田んぼの準備から苗作り、田植え、収穫、乾燥、もみすりまで、基本的にはすべて機械でできます。
というか、機械を使わないとやってられません。
機械を使っても大変だと感じるかもしれませんけども。
それでも、手のかかる野菜だと絶対無理だけど、米ならま〜できるかなってレベルになるわけです。
広い面積で単一のものを育てるメリットもありますから、同じ面積なら、米の方が圧倒的に楽です。

ただし、機械を導入するには当然、お金がかかります。
新品で必要な機械を購入して、必要な納屋なんかも建てたら、家を変えるくらいの金額にすぐになっちゃいます。
だけど、中古なら結構安いのです。
しかも新製品はどんどん出てますが、田んぼの基本的なやり方は、50年前も今も変わらないわけですから。
古い機械も今の機械も、基本的な機能は変わらなかったりします。
そんなことを考えると、機械も工夫次第で、かなり安く導入できるのです。
ま、新しい機械はいろいろ改良されてますから、やっぱり良かったりしますけども。

そして、専業農家みたいに大規模でやるわけじゃないですから。
フツーの仕事観、経済観で、どうしても田んぼの規模を大きくしようとしちゃうのです。
田んぼの規模は、本当に慎重に考えた方が良いです。
僕は今5反の田んぼをやってますが、規模を縮小したいと思っています。
ちょっと拡大しちゃったんですよね…。

田んぼのメリットはその辺りでしょうか。
主食であること、保存性が高くて売りやすいこと、徹底的に機械化されていること、古い機械でもかなり対応できること。
そんなメリットがありますので、農的な生活の中心に据えるのは田んぼをお勧めします。
まぁ、なかなかハードルは高いですけどもね。
現代人で田んぼのできるスキルを持っている人はほぼいませんから。
昔は日本人の7割がやってたんですけどもね。
昔はみんなやってたんだから、僕らも頑張ればできない事はないでしょう、なんて言えば、少しは気持ちが楽になるでしょうか。
初めてのことはなんでも大変です。
今日はこのくらいにしましょう。
また明日にします。

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