農的生活シリーズ4回目です。
前回は、田んぼをするなら古い農機具を活用するのがオススメ、という話でした。
現代人は時間がありませんから、農的生活といえども効率が求められるのです。
やっぱり、生活費も稼がないといけませんから、儲からない田んぼだけをしているわけにはいかない、ということです。
そして、コンパクトな生活と同じく、コンパクトなプチビジネスを目指します。
田んぼをどこまで小さくできるかを考えるのです。
自分の分+αを作って、+αの分を販売します。
田んぼをするには、なんやかんやとお金がかかりますから、赤字の田んぼは続けられません。
2、3年で辞めちゃうかもしれませんね。
年金をもらっているとかならいいかもしれませんが、現役世代にはかなり厳しいでしょう。
時間も労力も必要ですから、少し黒字になるととっても助かるのです。
今日はそんな話です。
僕はピロール農法という農法で田んぼをしています。
ピロール資材という肥やしを撒くとピロール農法になります。
誰でもできます。
ピロール農法で作ったお米をピロール米と呼んでいます。
このピロール米が、非常に価値があるのです。
まず、ピロール米はアルカリ性です。
健康マニアな人は、この時点で驚いちゃうでしょう。
米は酸性食品なんです。
アルカリのお米なんて、存在したのかと。
世界中を探してもアルカリのお米です、なんて確実に言えるのはピロール米しかありません。
興味があればネットで調べてみてください。
たくさんの人がピロール米を作って販売しています。
少しずつ、ピロール米は認知されつつあります。
もう50年近い歴史があります。
ぜひ、食べてみていただきたいですね。
アルカリになるのは米の中身が違うからであって、当然味も違います。
中身の差はミネラルの差です。
体が喜ぶ味といいますか、興味のある方はいちどお試しください。
ピロール米を検索してもらうと、そのお値段にも目が行くと思います。
結構お高いのです。
それは「アルカリ」のピロール米の価値、ということです。
単価が高いということは、小さな田んぼビジネスには素晴らしいメリットです。
小さな田んぼで米を自給しつつ、余った分を販売するのです。
なかなか売れませんけども。
ピロール米だから売れるということもありません。
ピロール米のことを誰も知らないからです。
販売の戦略は考える必要がありますが、ピロール米が高単価であるというのは本当にありがたいことです。
赤字脱却しやすいということです。
このメリットを享受しつつ、田んぼの規模を設定できるのです。
プチビジネスは規模の設定が肝心です。
大きすぎるといけないのです。
田んぼを大きくするなら、機械や設備、納屋、仕事量も大きくなります。
経費もつられて大きくなります。
経費が大きくなれば、たくさん販売しないと元が取れません。
たくさん販売するのも時間と労力がかかりますから、どこかに卸すしかありません。
単価は下がりますから、また規模が必要になります。
やりたいのはそういうことじゃないのです。
田んぼの面積あたりの収量と自分で販売できる量を考えて、使う機械は最小限で、あらゆる工夫をして規模を小さくします。
それでいて、赤字にならない、時間と労力に合うポイントを探すのです。
辛いだけ、負担になるだけの農的生活は続けることができません。
2、3年やったら「米って買った方が安いんだな」と気づくと思いますよ。
そうやって農的生活を諦めていくのです。
小さな田んぼを継続させるのに、ピロール農法はうってつけだと思っています。
ピロール農法と出会わなかったら、僕は田んぼを自分で独立して始められませんでした。
まさにピロール農法は僕の生き方の最後のピースだったんです。
そんな話も、またそのうち書きましょう。