除雪車の音

除雪車の音で目を覚まします。
こんな山の中に住んでいたら、除雪車は本当にありがたい存在です。
一気に雪が降ると、村から出ることもできなくなることもありますから。

田舎暮らしで、出来るだけお金に頼らない生活をするには、いろんなスキルが要ります。
のほほんとしていては生きていけません。
生きていけないことはありませんが、すごく不便で辛い毎日になるでしょう。

急にいろんなことが出来るようにはなりませんから、少しずつでも出来るようになる必要があります。
それは、昔の人なら小さい頃からやってきたことです。
だけど、現代の人にはほぼ出来ませんので、少しずつ出来るようになる必要があります。
今出来ないことはさほど問題になりませんが、「出来るようになる」という意志は重要でしょう。
やる気のない人には難しいということです。

不便な生活が好きで、いろんな状況に我慢できるならまだいいかもしれません。
だけど、街中で普通に暮らした方がどれだけ楽なことでしょうか。
それなら何も考える必要がありません。
お金の計算だけ出来れば何の問題もありません。

お金で解決する生き方が悪いとは全く思いません。
現代にはいろんな選択肢があって、好きな生活スタイルを選ぶことができます。
それって素晴らしいことじゃないでしょうか。

昭和30年代とか40年代くらいにこの村に住んでいたほとんどの人は、山の暮らしをやめて街へ降りていきました。
その気持ちはよくわかります。
だって、不便で大変で、いろんなことを考えて自分でする必要があるからです。
山の暮らしは疲れるんです。

だけど、街へ降りた後も、この村にちょくちょくやってきては古い家の世話をしたり、畑をしたり、そんなことをする人も多いです。
そして、この村がやっぱりいいわ〜、と言います。
みんな、この村が好きなんです。

僕はその両方の気持ちが理解できます。
とってもよくわかります。
だけど、年齢を重ねると、山の不便さが身に沁みます。
たまにアウトドアで不便を楽しむのとは違いますね。
平野部のお宅にお邪魔すると、なんて快適なんだ、と思います。
それでも、この村の水や空気、静けさは何物にも代え難いのです。

それらの良いとこ取りをどうにか出来ないだろうかと、考えたりします。
それはなかなか難しい問題であります。
出来るだけお金をかけずに快適な生活にするということでしょうか。
アイディア、能力、人的資源…。
いろんなものが必要になりそうです。

生活を維持することだって大変なのです。
継続できるやり方が必要です。
お金で全てを解決する資本主義のメリットを痛感します。
お金とは本当に便利なものです。
山の暮らしはとにかくいろんなことを考えさせます。

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