このブログのタイトルは「しょぼい百姓で行こう」で、YouTubeは「しょぼい百姓になろうチャンネル」です。
よく考えると、すごいタイトルをつけてるなぁと思います。
実は昔は、普通のかっこつけたタイトルだったんです。
いや、今のタイトルもかっこいいと思ってはいるんですが。
YouTubeの元々のチャンネル名は「むらも農園の山暮らし」だとか、そんな感じの普通のチャンネル名でした。
僕が発信したいことを名前にしてたんだと思います。
動画をアップしていく中で、コメントがつくようになりました。
当時はコメント欄も開けていたんですね。
特にピロール農法のことを発信すると、普通の農家のおじさんからコメントがつくようになりました。
これが非常にめんどくさかったのです。
彼らはその動画だけを見てコメントしてきているのです、たぶん。
僕のこと、僕の考え方や生き方など知りません。
僕はなるべく働きませんとか言って、いかに田んぼを小さくするかを考えているけど、彼らはたぶん昭和の価値観を持っていそうな感じがするわけです。
事業は大きいほうがいいし、儲かるほうが偉いし、田んぼの規模はでかいほうがすごいわけです。
そんな人が一言だけコメントしてくるのです。
僕からしたら、相手のこともわからないし、全然答えようがありません。
そういう人でもリアルに会って話をするなら、適当に話せますし、少しの世間話くらいはします。
だけど、僕は似たような価値観の人に発信したいわけです。
それがそうでない人たちに届いてしまうのです。
それで思い切って「しょぼい百姓になろうチャンネル」に改名しました。
そしたら昭和のおじさんからの、話の合わないコメントはピタッと止まりました。
昭和のおじさんは、しょぼい百姓になんてなりたくないですから、こちらに寄ってこないのです。
しょぼい百姓って何か面白そうな雰囲気…という人が残ってくれるようになります。
これはすごくよかったです。
その頃の僕には、まだ「普通じゃないといけない」みたいな部分があったんですね。
だから「しょぼい百姓になろう」なんてチャンネル名にするのは、かなり勇気のいることでした。
エイヤっと気合を入れて名前を変えたんです。
結果として、改名は正解だったと思います。
「しょぼい百姓」という名前は、お客さんを選ぶ一次試験のような役割です。
僕がお客さんを選別しているのです。
情報発信でバズを狙わないのも、そういうことです。
バズったところで、普通の人がたくさん集まっちゃって、僕のことは理解されないし、そして忘れられていきます。
こだわりの商品は売れません。
本当に売れません。
集める人の層を考えないと、僕が扱うような商品はまったく売れないのです。
プチビジネスみたいに、マニアックなことでネットを使うときには、ちょっと考えておくといいと思います。
昔は、不特定多数にCMを見てもらって、その中の何%が興味を持って、さらにその中からどれだけの購買者がいて…というのが主流だったのでしょうけども、それは昭和の価値観の商品にしか通用しないという感じです。
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